写真の標準的な著作権表示は、©記号(または「Copyright」という単語)、年、著作権者の名前の3つで構成されます。© 2026 Jane Doeのような形です。末尾に「All rights reserved.」を添える写真家も多くいます。写真のメタデータでは、表示の全文を各レイヤーの著作権表示(Copyright Notice)フィールド、つまりEXIF Copyright、IPTC 2:116、XMP dc:rightsに入れます。写真家の名前だけは作成者(Creator)フィールドに入れます。この記事では、表示の各要素、複数の年の書き方、どの要素をどのフィールドに入れるか、そしてつまずきやすいエンコードの細かな点を説明します。これは一般的な情報であり、法的助言ではありません。
著作権表示の3つの要素
記号
一般的なのは©記号です。「Copyright」という単語も目印として使え、Copyright © 2026 Jane Doeのように両方を書く人もいます。重複ではありますが、よく見かける書き方で、害はありません。どちらかのスタイルに決めて、すべての写真で統一しましょう。
年
米国の法律では、正式な著作権表示の要素として、記号または単語、最初の発行年、著作権者の名前の3つが挙げられています。写真家は代わりに撮影年を使うことがよくあります。多くの写真は正式に発行されることがなく、撮影日なら簡単にわかるからです。どちらを選ぶにしても、意識して決め、アーカイブ全体で同じルールを適用してください。
一括編集でよくある間違いが、年の誤りです。古いアーカイブに今日、固定のテキストで刻印すると、2014年の写真がすべて2026年と表示されてしまいます。それぞれの写真の撮影日から年を埋める方法のほうが確実です。
名前
名前は著作権者のものです。シャッターを押した人と同じとは限りません。雇用主のための仕事や一部の契約による仕事では、著作権者が会社になることもあります。著作権表示には著作権者の名前を、Creatorフィールドには写真家の名前を入れます。詳しくは作成者と著作権者の違いで解説しています。
「All rights reserved」とその他の付記
「All rights reserved」(無断転載・複製禁止)は慣用的な言い回しです。ほかの用途への利用を許可していないことをはっきり示すために添える写真家が多くいます。付けるかどうかは任意です。ベルヌ条約の加盟国では、著作権は表示の有無にまったく左右されません。つまり、表示もこの言い回しも、権利を生み出すものではありません。表示の役割は、誰に問い合わせればよいかを人に伝えることです。詳しくはメタデータで著作権は守られるのかをお読みください。
それ以外の情報は著作権表示に入れないようにします。ライセンス条件は使用条件(Usage Terms)へ、WebサイトへのリンクはWeb上の権利声明(Web Statement of Rights)へ入れます。付記だらけの表示は、文字数制限のあるフィールドで途中で切れてしまい、読みにくくもなります。
複数の年
1枚の写真に必要な年は、通常ひとつです。範囲や列挙が意味を持つのは、いくつかの場合に限られます。
- 範囲:
© 2019–2026 Jane Doeのように書きます。数年にわたって手を加えた作品や、Webサイトやポートフォリオ全体に使います。 - 列挙:
© 2019, 2023 Jane Doeのように書きます。別々の年に発行した、異なるバージョンのある作品に使います。 - 合成画像:異なる年に撮った写真から作った合成画像には、範囲を使うか、合成画像を作った年を使えます。
すべてをカバーしようとして、アーカイブの全写真に範囲を付けるのはやめましょう。一つひとつの表示が不正確になり、そもそも年を記録する意味がなくなってしまいます。
どの情報をどのフィールドに入れるか
著作権情報は3つのメタデータ規格に分かれていて、それぞれに関係するフィールドが複数あります。整ったファイルは次のようになります。
- Copyright Notice:表示の全文、
© 2026 Jane Doe. All rights reserved.。EXIF Copyright(0x8298)、IPTC IIM 2:116、XMPdc:rightsに書き込みます。 - Creator:写真家の名前のみ、
Jane Doe。EXIF Artist(0x013B)、IPTC IIM 2:80 By-line、XMPdc:creatorに書き込みます。 - Credit Line:写真の横に載せるクレジット表記で、©記号は付けません。
Jane Doe Photography。IPTC IIM 2:110とXMPphotoshop:Creditに書き込みます。 - Copyright Status:著作権の状態です。著作権のある写真なら、XMP
xmpRights:MarkedをTrueにします。 - Web Statement of RightsとUsage Terms:リンクはXMP
xmpRights:WebStatementに、プレーンテキストはxmpRights:UsageTermsに入れます。
同じ著作権表示を3つのレイヤーすべてに入れるべきです。EXIFとXMPで内容が違うと、ソフトによって表示される著作権者が変わってしまいます。各フィールドのルールはEXIFのCopyrightタグとIPTCのCopyright Noticeをご覧ください。
エンコードと文字数の注意点
EXIFでの©記号
EXIFのCopyrightタグはもともとASCIIテキストとして定義されており、©はASCII文字ではありません。それでも多くのソフトは書き込み、多くのビューアは表示します。ただ、古いソフトでは文字化けすることがあります。EXIF 3.0ではUTF-8のテキスト型が追加されました。ごく古いツールにも対応させたいなら、「Copyright」という単語を使えば問題を避けられます。
1つのEXIFタグに2つの表示
EXIF規格では、Copyrightタグに写真家用と編集者用の2つの表示を、ヌル文字で区切って入れられます。ただし、2つ目を表示しないビューアもあります。ほとんどの写真家にとっては、表示はひとつで十分です。
IPTC IIMの文字数制限
IPTC IIMでは、Copyright Noticeは128バイト、CreditとBy-lineはそれぞれ32バイトまでに制限されています。UTF-8では©記号は2バイトを使います。XMPにはこうした制限はありませんが、IIMに収まる表示ならどこにでも収まります。
すべての写真にひとつの形式を適用する
難しいのは、何千ものファイルで一貫性を保つことです。Copyrightedは、著作権表示を© {year} Jane Doe. All rights reserved.のようなテンプレートとしてプロファイルに保存します。{year}はそれぞれの写真の撮影年に置き換わります。プロファイルを適用すると、作成者やクレジット表記などのフィールドとともに、著作権表示がEXIF、IPTC、XMPへまとめて書き込まれます。画像の再エンコードはしません。どのバッチも取り消せます。iPhone、iPad、Macの端末上で動作します。1つのファイルの著作権表示を全レイヤーで確認するには、無料の著作権チェッカーを使ってください。写真はブラウザ内で読み取られ、何もアップロードされません。
チェックリスト
- 著作権表示は「記号、年、著作権者」の順で書く:
© 2026 Jane Doe。 - 「All rights reserved.」は好みで付ける。付けなくてもよい。
- 年は写真ごとに取り、古い作品に今年の年を刻印しない。
- 年の範囲や列挙は、作品が実際に複数年にまたがるときだけ使う。
- 著作権表示には著作権者を、Creatorには写真家を入れる。
- Credit Lineには©記号を入れない。
- EXIF、IPTC、XMPに同じ著作権表示を書き込む。
- 著作権表示は128バイト以内に収め、リンクや条件はそれぞれ専用のフィールドに入れる。